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野出島地域活性化プロジェクト

昨今の問題として、しばしばメディアで取り上げられる、日本の休耕田や耕作放棄地の増加。

そんな問題はどこか遠い国の話なのではないか。と思ってしまうほど、

きちんと人の手が加えられた農地が連綿と続く景色が、私たちの目の前に広がっていました。

 

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今回私たちが取材に向かったのは、白河市東地区内にある、”野出島地区”と呼ばれる地域。

見渡す限り、自然と農地と人家の見える、なんとも日本らしい風景が広がる地域です。

 

この地域では、「地域を盛り上げようと、地元の人たちが頑張っている」そうで、

主催行事が季節ごとに開催され、5月上旬には”菜の花を見る会”。6月下旬には”ホタルを見る会”。

9月中旬には”そばの花を見る会”。そして11月中旬には、”新そば交流会”が開かれるそうです。

 

いったいどうすれば、これほどまでに地域が盛り上がるのでしょうか。

“野出島地域活性化プロジェクト” の副会長、本宮 直さんに、お話をお伺いしました。

 

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福島県庁にお勤め時代は、農業改良普及員として、養蚕の指導から始まり、

加工販売の促進や、最近では数か所の直売所の立ち上げに携わったという本宮さん。

 

引退後、何かこの地域を元気にできることはないかと模索した結果、

平成22年4月、仲間たちとこのプロジェクトを立ち上げ、

今では26人が所属するほど、多くの地域の方を巻き込んでのプロジェクトとなりました。

 

一口に地域活性化と言っても、何から始めていいかわからないもの。

本宮さんは、どのようにお考えになったのでしょうか。

「この地区にあるものといえば、まずひとつに、農地や自然。ふたつめに文化財。

神社の狛犬がね、なかなか面白いんですよ。そしてみっつめが、やっぱり、人ですよね。」

 

ここの自然や文化財を知ってもらおうと、それらの魅力をまとめた地図を、自ら作ったそうです。

 

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地図に目を通すと、菜の花畑・そば畑・小麦畑・桃の花畑・りんご・なし・一本松つつじ など、

同じ地域で、こんなにできるものなのか?と疑問を抱くほど、多くの作物が栽培されています。

 

プロジェクトでは荒れる農地を再整備して、菜の花や蕎麦を植えたそうですが、

その決め手は何だったのでしょうか。

「花を観賞できて、実がつくものってなんだろうと考えました。そこで思いついたのが、菜の花。

春には黄色い花が咲き、蜂が寄ってくるから蜂蜜も作れるし、実を収穫すれば油もできます。

ふたつめに、蕎麦。花見もできるし、蕎麦粉にして、蕎麦打ちをみんなでしたら面白いですよね。

そして最後に、小麦。蕎麦の裏作に考えたものです。蕎麦は夏に蒔いて秋に収穫なので、

秋に蒔いて初夏に収穫する小麦はちょうどいい。小麦粉は、うどんに加工します。」

 

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プロジェクトメンバーが、そばを打って振る舞う秋の”新そば交流会”は特に好評で、

この蕎麦を食べるために、県外からわざわざ来られる方もいるのだとか。

 

そばの美味しい条件は、「挽きたて」「打ちたて」「茹でたて」の三たてであるとは言いますが、

それに加え、ここでは蕎麦を育てるところから、自分たちの手でされています。

どんな高級蕎麦屋でも食べられない味わいに違いありません。

 

プロジェクトは今では6年目。強制はせず、基本的に皆ボランティアで参加されているそう。

「出られる人が出る。という形でやってるから、いいのかもしれないですね。」

そう言って笑う本宮さん。きっとその本宮さんの笑顔と人柄があってこそなのでしょう。

 

野出島プロジェクトで作られた蕎麦は、新そば交流会に行かないと食べられませんが、

なたね油やうどんは、東直売所や、楽楽「らくおう」などで購入することができます。

 

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「この菜種油を搾ってくれる梨本さんとこ、行ってみっか?」

というわけで、次回は油やさんのお話です。

 

写真:青砥、稲葉  文章:稲葉

 

 

データ
野出島地域活性化プロジェクト 事務局
〒961-0302 福島県白河市東上野出島字三ツ池5-5
TEL・FAX  0248-34-3317
E-mail honguu.tadashi@orengi.plala.or.jp
野出島地域活性化プロジェクト特産品購入先
・り菜あん (JAしらかわ直売所 〒961-0091 白河市弥次郎窪29-1)
・きつねうち温泉 (〒961-0303 白河市東釜子狐内47)
・楽楽「らくおう」 (〒961-0812 白河市南湖14)
・東直売所 ふれあいの里 (〒961-0303 白河市東釜子枇杷山66)‎

 

 

 

 

2015-07-17 | Posted in Blog, 生産者紹介 

 

矢祭町グルメ【焼き鮎スープ丼】

こんにちは。

矢祭町生まれ白河市在住のらくおうアドバイザー、青砥です。

 

さて、そんな私の生まれた矢祭町の特産品は久慈川の鮎。

東北地方で最初に鮎釣りが解禁になる久慈川で採れる鮎は、こんなふうに

 

矢祭山で塩焼きを楽しめます。

矢祭山に行けない!という人のために、矢祭町商工会青年部が、5月に行われた「県南S-1グランプリ」で初お披露目したのがこちら

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”焼き鮎スープ丼”です!

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ふむ、鮎特有の旨みと苦みが、ダシスープでやわらかくアレンジされ、かなり満足度の高い一杯です。

丼の頂点に添えられた、柚子胡椒(矢祭町では柚子もつくってます。)がまた食欲をそそる、、、

これは、これから夏バテの時期にも期待できるグルメなのではないでしょうか。

素麺やかき氷と違って、栄養もあますとこなくスープに溶けています。

DSC_0606

 

青年部部長さんの胸に輝くやまっぴーいわく、現在恒常的な販売は行っていないそうですので、

矢祭町/しらかわ地域関連のイベントを丁寧にフォローしていると、食べられるかもしれません!?

 

(青砥)

 

データ

【矢祭焼き鮎スープ丼】

From 矢祭町商工会青年部

www.facebook.com/yamaturimachi

福島県東白川郡矢祭町大字東舘字桃木町15

TEL 0247-46-2126

FAX 0247-46-212

2015-06-20 | Posted in Blog 

 

「肉の秋元」秋元専務インタビューその3  ー専務オススメの清流豚の味わい方ー

肉の秋元さんは、清流豚をどのように生産しているの?
その秘話と、専務自らがレコメンドする清流豚の味わい方をご紹介!
(これまでの記事はこちら→その1その2)

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白河高原清流豚

秋元雅幸専務)
自分の店でいいものを売ろう、ということで切り替えたのが清流豚をはじめるときですね。
自社一貫生産ですと、基本的に休みはない。
交配から生育、加工、販売、営業やイベント。
基本的に休みはないです。

聞き手・青砥)
大変ですよね…

秋)
でもまあ、自分から選んだ道なのでやっていますけど。
はたから見れば、いつ休んでんだ、というような状況かもしれませんが。

青)
このインタビューのアポをとらせていただいたときも、
豚舎にはいってらしたということですが、豚舎にも入られるのですね。

秋)
基本週3で入ってますね。
いまは、ほぼ社長が豚舎をすべて管理していて、いまの生産量が限界なんです。
清流豚の品質維持という点でも、まだ不安で他人任せにできない。
ブタって、意外と凶暴で、それで日本語が通じなくて(笑)、好奇心は旺盛で。
言葉の通じない暴れん坊が800人いるようなものなんです。
本人はストレス発散でいたずらをしているんですけど、小屋を破壊してしまったり。
具合が悪い奴はいないかな、と見回る必要もありますし。

青)
自社一貫を実現するためにそのような努力をするのですか?

秋)
自分たちでできることはやって、できる限りコストを抑えようというのはあります。
清流豚は生まれてから約180日から200日で出荷できるまで成長するのですが、いわゆる大量生産の豚肉は、160日くらいで育つ血統をつかってます。
商業養豚と言うのですが、できるだけ生育日数が短く、子どもも多い血統を選んで生産しているんですね。
豚の場合、食味を追及するとなぜが子供の数は少なくて、その分手間暇がかかってしまうのです。
交配についてわたしはまだまったく理解できていなくて、社長しかわかりません。
結局、どのような交配をしたらうまく行くのか、おいしい豚肉になるのか、というのが200日後にしか判明しないのです。なので、なかなか習得するのが難しい。

変な話ですが、生まれたての豚でも、ぶりんぶりんで、うまそう、というやつがいるんですね。
出荷直前の豚をスモールライトでそのまま小さくしたような子豚が。
そいつはとてもおいしいのですが、それをそのまま掛け合わせても、血が濃くなりすぎておいしい豚にはならないですね。難しいです。

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“ぶりんぶりん”の子豚

青)
想像するだけで難しい、デリケートな世界です…
秋元さん自身は、家族経営を手伝う、という決断ができたのはどうしてだったのでしょうか?

秋)
まったく農業には興味無かったですし、勉強もしていなかったです。
わたしも都会にあこがれるタイプだったので。
でも、家族経営でひとりぬけると辛い、というのを背中に感じていて。
学生だった当時は、まあ商品を高くうりゃあいいんだろ、
そういうの勉強して戻って、楽させてやっぺ、という意識くらいでいたんですけど。
でも、実際にやってみて、高く売ろうという意識が変わってきたんですね。
商売をやる上で、それも大事なことだとは思うのですが。
そんな甘い世界でもなくて。
家族を豊かにしたいなという思いもありますけども、それだけでもなくて。
やはり地域あっての清流豚で。使ってくれる人がいてこその、清流豚で。
地域に愛されないと、なにも成り立たないんだ、ということをやっと分かってきたのかなと思います。

青)
最初もわたしは清流豚がほとんど市内で売っているというのをうかがって不思議だったのですが、
なぜそこまで地元にこだわるのか、すこしわかったような気がします。
では、そんな清流豚の、オススメの食べ方を教えてください!

秋)
シンプルに、しゃぶしゃぶですね。しゃぶしゃぶがいい。
清流豚って、とにかくあっさり、優しい味をしているんですね。
まるで大信のような味だと思っているんですけど(笑)
油がしつこくない、くどくない。
だから、しゃぶしゃぶが一番おいしいんではないかな。
とんかつなんかにすると、クセがなさすぎて、あっさりしすぎてしまうなんて飲食店の方に言われたりもします。
清流豚の油は、動物性の油なのですが、大学で調査をしたら、オリーブオイルに近い、植物性油のような成分なのですね。
それが、くせがなく、あっさりとした甘みの秘訣です。
ゆえに、ベーコンやソーセージの加工品や、パスタにもよくあいますね。

青)
なるほど…それはぜひ試してみようと思います。
これから夏になって冷しゃぶが楽しみです!
楽楽「らくおう」では加工品を売っているので、加工品の楽しみ方ともおしえてください!

秋)
「かけレバー」、ご飯にかけただけでおいしく食べられますが、
おすすめはクラッカーですね。
クラッカーにクリームチーズを乗っけて、ぱらぱら、とかけて食べると、おしゃれで、おいしい。
いわば清流豚かけレバーのカナッペですね。
パーティメニューですけど、朝食やおやつでも。

青)
清流豚かけレバーのカナッペ。
これは思いつきませんでした、今度ホームパーティでやってみようと思います(笑)
今日は、ありがとうございました。

秋)
ありがとうございました。

………
これで、秋元さんへのインタビュー記事はおしまいです。
ぶりんぶりんの子豚が手塩にかかって、食卓まで届くことに感謝して。

ぜひ、白河市大信で、秋元さんのお肉を買ってみてください!
遠隔地で料理できない!という方には本店でのメンチカツがおすすめです。
また、楽楽「らくおう」では肉の秋元の“肉みそ”や“かけレバー”、“清流豚カレー”を販売中です!

インタビュイー
㈲肉の秋元 専務 秋元雅幸さん
白河高原清流豚の育成から販売まで手掛ける白河市大信地区のホープ。
白河市大信の商工会青年部で開発したご当地グルメ“とんぼう”(豚棒)は、県内でも指折りのクオリティ。

インタビュアー
青砥
楽楽「らくおう」のアドバイザー。
写真と珈琲が好き。県南地域でおすすめのカフェは珈琲香坊。今年の目標はボルダリングで自分の壁を超えること。

データ
有限会社 肉の秋元本店
www.nikunoakimoto.jp
〒969-0308
福島県白河市大信増字北田82
TEL 0248-46-2350
FAX 0248-46-2426
アクセス www.nikunoakimoto.jp/access/

2015-06-01 | Posted in Blog, 生産者紹介 

 

「肉の秋元」秋元専務インタビューその2  ー奥州から欧州へー

地元にこだわって生産してきた肉の秋元さん。
しかし専務は輸出への興味があると?
白河清流豚インタビュー記事、その2です!
(その1はこちら)

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白河高原清流豚

秋元雅幸専務)
うちの経営理念が、”現状否定”なのですよね。
現状、地域の人に喜んでもらっているからそれでいいのかというと、そうではないと。
現状、喜んでもらっているけど、もっと肉質をよくしようと努力したり。
質をよくするために、まったく地元から離れて、輸出を検討してみたり。
自分はやっぱり、よさを知って、欲しいと言ってくれるお客さまに応えるのが仕事だと思っているから。
そのために規模を大きくしてみたりすることもあるかもしれませんが、地元の人はずっと大切にしなければと思っています。

なので、輸出とかは興味ありますよね。

聞き手・青砥)
輸出!
例えば中国とかでしょうか?

秋)
いや、売上の面で興味があるのではなく、福島のブランドは、本場で通用するのかという興味ですね。
肉の本場というとドイツやデンマーク、イタリアなどのヨーロッパ。
伝統的な肉の生産地であるヨーロッパ、いまでもわざわざ輸入して食べている人の多い産地です。その肉の本場で、どこまでこのブランドは通用するのかなと思っています。
国際ベネチア映画祭で販売…という話があり、諸事情で実現には至りませんでしたが、またチャンスはあるだろうと思っています。
ベネチアのチャンスは、福島産を探している、ということでお話をいただきました。
これも地元白河でブランド化に取り組んでいたから話が来なかったはずなので、
地元でやっていてよかったなあとは思いましたね。
なんでもとりあえずやってみるというのを大切にしているのですが、それが結局”現状否定”ということなのかな、なんて思っています。

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打倒デンマーク?肉の秋元のソーセージ

青)
なるほど…”現状否定”という理念は、昔から肉の秋元さんで受け継いできたものなのでしょうか?

秋)
昔から実は福島って養豚が盛んで。
福島は、豚肉の消費量はずっと1位2位なんですよ。
だから当然、生産も盛んで。で昔は流通が発達していないので、すべて地産地消でしたから。
地域でのその様子を見ていて、茨城から出てきて大信に辿りついたうちのひいじいちゃんが、豚に飛びついたのではないかな。そんな話を、いまの社長から聞いています。

青)
昭和33年(1958)から、大信で肉づくりをしていらっしゃるのですよね。

秋)
当時は、豚肉を作れば売れた、と聞いています。
高度経済成長期で、みんなが腹をすかしている時代。
みんな、動物性たんぱく質が少なかったから。
ただ、生産だけしていた時代ですね。
それがだんだん時代が変わって、物があふれて、飽食の時代になってきて。
よりいいものを好むお客様と、安いものを好むお客様と。
お客様自身が選んで、物を買う時代になってきた。
私たちは昔から豚肉を販売していました。
それは以前は、「ただ単に」作った豚肉でした。

当時のお客さまからは「今日はおいしいね」と言われたり、言われなかったりしたそうです。
私たちも売っていて、こないだはおいしくできた豚肉だけど、今日はなんでおいしくないのかな、ということがわからなかった時代でした。
それで店先では、味がいい日も悪い日も、
「今日はいい肉入ったよ」と嘘をついて商売していたんですね。
でも、そこではじめて、”現状否定”が生まれて。
「今日はなんでおいしくないのかな」
「よくない豚肉をいいものだよ、と言って売るのやだな」
と。
「どうしたらおいしく豚肉を作れるのだろう。」
と。
それで昭和52年(1977)の会社の設立に至ったそうです。

青)
会社化した当時は、高度経済成長を経て、流通制度が改善されていましたよね。
そこでも、遠隔地で販売しよう、とはならなかったわけですね。

秋)
私も聞いた話ですが、当時お客様に言われたことがあって。
豚肉のきらいな子が、「秋元さんちの豚肉なら子供がたべる」と。
そういった感動を与えてもらったと、いまでも社長は言います。
私もはっきりいって、そのためだけに精肉店をやっているのかなと思う時もあります。
最近の加工品では、肉みそ。
あの商品って、秋元がはじめてつくる、常温で食べられる商品なのですね。
代表は、常温で保存できて、朝から晩まで、テーブルに載っているもの、を目指したそうです。
つくだにや、のりのような存在になろうと。
絶えずテーブルに載っていれば、食べてもらう機会も増えるだろうと。

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そうやって作っているうちに、うちの常連のお客さんの、障害をもっているお子さんのいるお客さまから、
「秋元さんの肉みそで、息子がはじめてごはんを進んで食べた」、というお話を頂いて。
息子さんはそれまで、ごはんそのものがあまり好きではなくて、好きなたべものが何なのか、それまでまったくわからない状態だったんだそうです。
「あ、間違ったことはやっていなかったんだ、やっていてよかったんだ」、と思うところがありました。
飲食店でも、いろいろなお店に卸しているんですが、清流豚と掲げているところは少ないです。
でも、なにも掲げていないのに、お客さまに「あ、これ秋元さんの肉だね」とおっしゃっていただいたり。
お子さんが「これお家で食べているお肉と一緒だ」と言っていただいたり。
お客さまに感動を与える、というよりは、与えられていますね。

秋元の白河高原清流豚は、白河という地域の、あの環境で、あの地下水がなかったら、できなかったものだし、それを地元で買っていただけるお客様がいたからここまでできているものです。
だから、本当に、ここでしかできなかったものだな、と思っています。

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清流豚は、大信地区の湧水で育てられる

青)
創業した時から買っていただけるお客様がいてはじめて、ここまで来れていると。

秋)
例えば、中学生なんかは、学校では買い食いするな、とも言われますが(笑)、買い食いしていた人がいまでも商工会で繋がっていたり。
私は秋元家で生まれたからそれを感じていますが、人のつながりが物事を動かすのだなと感じています。

青)
なるほど。
地元にこだわるのには、そういった理由もあるのですね。
では、ブランド化へのこだわりについてももう少しお伺いしたいです。
清流豚の生産には、どのような工夫があるのでしょうか?

秋)
私が大学生のころ、豚肉の味は血統がすべてだ、と社長が気がついて。
郡山の食肉処理場で出会った豚肉のスペシャリストさんから、
よい血統の豚を分けてもらう仲介をしてもらって。それが12-3年前ですね。

県内だと、親豚、メスとオスがいて、交配をして、生産をして、出荷、小売りまでやっているのは2,3社しかないです。
食肉処理だけは、法律の兼ね合いで郡山でやっているけども、それ以外の処理はすべて自社でやっています。

青)
本当に文字通りの、自社一貫生産ですね。

秋)
郡山の業者さんで欲しい、という方がいらっしゃるので、郡山の食肉処理をした段階で一部卸売をしていますが、その分以外は、すべて自社で加工から・販売までしています。

青)
一貫生産システムはいつ確立したのでしょうか?

秋)
清流豚をはじめるときですね。
それまでは、今日は何頭売りましょう、というのを自社でその日に決めて。
その分を加工して、小売店に卸して、というかたちが主流でした。
それを、自分の店でいいものを売ろう、ということで切り替えたのが清流豚をはじめるときですね。
自社一貫生産ですと、基本的に休みはない。
交配から生育、加工、販売、営業やイベント。
基本的に休みはないです。

青)
大変ですよね…

秋)
でもまあ、自分から選んだ道なのでやっていますけど。
はたから見れば、いつ休んでんだ、というような状況かもしれませんが。

青)
このインタビューのアポをとらせていただいたときも、
豚舎にはいってらしたということですが…

………
専務も豚舎で豚さんの世話をする!
肉の秋元生産の秘密とは…
次回肉の秋元インタビューその3―専務オススメの清流豚の味わい方 へつづく!

インタビュイー
㈲肉の秋元 専務 秋元雅幸さん
白河高原清流豚の育成から販売まで手掛ける白河市大信地区のホープ。
白河市大信の商工会青年部で開発したご当地グルメ“とんぼう”(豚棒)は、県内でも指折りのクオリティ。

インタビュアー
青砥
楽楽「らくおう」のアドバイザー。
写真と珈琲が好き。県南地域でおすすめのカフェは珈琲香坊。今年の目標はボルダリングで自分の壁を超えること。

データ
有限会社 肉の秋元本店
www.nikunoakimoto.jp
〒969-0308
福島県白河市大信増字北田82
TEL 0248-46-2350
FAX 0248-46-2426
アクセス www.nikunoakimoto.jp/access/

2015-06-01 | Posted in Blog, 生産者紹介 

 

「肉の秋元」秋元専務インタビューその1   ー無人島では商売はできないー

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白河高原清流豚

白河市大信地区。
この高原地域で、豚の繁殖から加工・販売まで、一貫して豚肉を生産する精肉店があります。
「白河という地域の、あの環境、あの地下水がなければできなかった」
そうおっしゃる秋元さんの、「白河高原清流豚」。
交配、生育、加工、販売、営業にイベントと、休日のない豚肉自社一貫生産に取り組む理由にはなにがあるのでしょうか。

聞き手・青砥和希)
今日は、よろしくお願いします。
さっそくですが、秋元さんのお肉は、どこで食べることができるのですか?

秋元雅幸専務)
白河市大信の秋元本店はもちろん、JAの直売所”り菜あん”でも購入できます。
また、白河市内のホテルやゴルフ場、レストランなどにも卸売りをしています。
居酒屋さんなんかでも、取扱いたい、とおっしゃっていただけることが増えてきています。

青)
なるほど。直売所含めて、白河市周辺でなら食べることができるのですね。
秋元さんの豚肉の一部は、“白河高原清流豚”として販売されています。
”ブランド化”というと、付加価値を付けて、従来よりも高値で販売する、というイメージがあるのですが、清流豚は首都圏では販売しないのですか?

秋)
私たちは卸売業者と関係があるのでその業界の話になりますが、首都圏は流行に敏感な地域です。
ドーナツでも、ポップコーンでも、海外からのものでも積極的に取り入れるし、
ある地域の知られていない食材、まだだれも取り扱っていない食べ物も、発掘しています。
地域ブランドの農作物も、”他にないもの””知られていないもの”を発掘しよう、という目線から取り扱われます。
しかし、それらはかなりの短期間の流行で終わってしまうことが多いと考えています。
松坂牛や神戸牛といった、確立したブランドなどと比べれば、真新しさで売り出した食材が流通する期間は非常に短いんです。
その短い期間のために、経費や手間暇を振り向けるのはいかがかと。

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青)
地元で販売するのであれば、ブランド化する必要はそこまでないのでは、とも思うのですが…

秋)
私たちは、地元でやるからこそ、ブランド化しようと考えました。
コストをかけずにいいものを作ることができるのが、地元の特権だと思うのです。
ブランド化することで、質を向上させて、地元では”地元のいいもの”が安く手に入る、ということを目指しています。
地元のお客様が納得しているから、それを見て、まわりの人が集まる。
そうすれば、地元の人が地元で食べるものを、他の地域の人に自慢できるようになる。
そんな食べ物を目指しています。
生産のキャパシティの問題や流通コストの問題があって首都圏ではなかなか販売をしていないのですが、
首都圏で食べられないのであれば、そのために白河に来てもらえるような食べ物になりたいですね。
そのために来てもらって、ついでに白河を楽しんでもらえればなと。
そうありたい、そうなりたいなあ、と考えています。

青)
でも、こんな値段で大丈夫なんですか?(笑)

秋)
いわゆる多くのブランド豚では、中間業者、物流会社が店頭に至るまでに入るので、マージンが加算されています。
うちの場合は、自社で一貫して販売しているので、マージンなく、安く販売することができます。
(いまはこう答えていますが)これはお客様が知る必要はない情報だと考えているんです。
「なんでブランドなのにこんなに安いの」というお客さんもいらっしゃいます。
中には高い、とおっしゃる方もいるかもしれないし。
値段と味で勝負していますので、(マージンがどう、という情報ではなく)そのまま、価格と味だけ見ていただければいいと思っています。
ですから、いまの店頭の値段と言うのは、必要最低限の経費だけ転嫁しています、という感じです。
わたしも、始めたころはなんでこんな安く売っているんだとも考えました、
どこまで高く売れるか試せばいいとも考えました。
でも、美味しいものを地元で、家庭で使ってもらうためには、できるだけ安く。
いまの代表(社長)の考え方がそうなので、私もだんだんそのような考え方になってきましたね。

IMG_0216
大信地区の高原地帯にある豚舎

青)
卸売業者に、高価格で、大量に買ってもらう、というのが一般的なブランド化を考えれば合理的なようにも思ってしまうのですが…

秋)
はい。そういったオファーもいただくことがあります。
ただ、絶対的な生産量そのものが少なく、多くは断っています。
そちらに卸し過ぎてしまい、大信の秋元本店で売れなくなってしまっては困るので。
この春は、JRのコンビニ・NEWDAYSで清流豚のおにぎりを限定販売させていただいたのですが、予定数より大幅に売れてしまって。こちらの在庫が限界まで来てしまったので早めに終わらせていただきました。

青)
地元にそこまでこだわるのはなぜでしょうか?

秋)
代表(社長)の口癖は昔から、まんじゅうにたとえて。
「まんじゅうを考えろ。」と。
「いくらきれいなまんじゅうでも、中身がすかすかだったら、うまさに通じない。喜んでもらえない、感動にならない。」と。
見た目がもう美しくても、値段がよくても、凄いきれいでオシャレなまんじゅうでも。
食べてみておいしくない、というギャップがあると、成り立たない、感動に繋がらない。
商売、続けていく商い、という点からすれば、まずは地元の人優先でやるのが大切だと考えているんです。
地元のお客様が納得しているから、それを見て、まわりの人が集まると。
無人島では商売は成り立たないですからね。

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肉の秋元の養豚場

青)
本当に地元にこだわって、それでここまで経営して来られたのですね。
(実際、清流豚の卸売先は約90%はしらかわ地域)
経営が成功している、とも言えるのかもしれませんね。

秋)
うちの経営理念が、”現状否定”なのですよね。
現状、地域の人に喜んでもらっているからそれでいいのかというと、そうではないと。
現状、喜んでもらっているけど、もっと肉質をよくしようと努力したり。
質をよくするために、まったく地元から離れて、輸出を検討してみたり。
自分はやっぱり、よさを知って、欲しいと言ってくれるお客さまに応えるのが仕事だと思っているから。
そのために規模を大きくしてみたりすることもあるかもしれませんが、地元の人はずっと大切にしなければと思っています。

なので、輸出とかは興味ありますよね。

青)
輸出!

………秋元さんインタビュー、その2に続きます。
地元にこだわって生産してきた秋元さんが、輸出に興味の本意とは?
肉の秋元インタビューその2―奥州から欧州へ― へつづきます!

インタビュイー
㈲肉の秋元 専務 秋元雅幸さん
白河高原清流豚の育成から販売まで手掛ける白河市大信地区のホープ。
白河市大信の商工会青年部で開発したご当地グルメ“とんぼう”(豚棒)は、県内でも指折りのクオリティ。

インタビュアー
青砥
楽楽「らくおう」のアドバイザー。
写真と珈琲が好き。県南地域でおすすめのカフェは珈琲香坊。今年の目標はボルダリングで自分の壁を超えること。

データ
有限会社 肉の秋元本店
www.nikunoakimoto.jp
〒969-0308
福島県白河市大信増字北田82
TEL 0248-46-2350
FAX 0248-46-2426
アクセス www.nikunoakimoto.jp/access/

2015-06-01 | Posted in Blog, 生産者紹介 

 

楽楽「らくおう」オープン!

はじめまして!
楽楽「らくおう」(らら「らくおう」と読みます)、アドバイザーの青砥です。
「らくおう」は、福島県の県南地方(しらかわ地方)9市町村の、6次化産品応援ショップです。
松平定信公(楽翁)ゆかりの南湖公園のほとりに建っています。

DSC_0715 のコピー

「らくおう」では、しらかわ地方で採れた食材の加工品をセレクトして、販売しております。
福島県しらかわ地方は、3つの一級河川の源流に恵まれた、緑豊かな地域です。
那須連峰山麓の冷涼な地域から、東北最南端の温暖な地域まで、幅広い気候に恵まれています。

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白河市 西白河郡 東白川郡で構成されるしらかわ地方では、その地域の環境に最適な、多種多様な農作物が栽培、出荷されています。
「らくおう」では、生産者の皆さまが農作物を一番おいしく楽しめるようにと工夫した加工品を、集め、選定し、販売しております。

東西に約60km、南北に約50km、阿武隈川 久慈川 鮫川の3河川流域に広がる豊かな農場を、食卓につなぐ架け橋になることができれば幸いです。

しらかわ地方にお住いの方も、しらかわ地方にいらしていただいた方も、ぜひ南湖公園ほとりの楽楽「らくおう」にお立ち寄りください!

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福島県南地域6次化産品応援店
楽楽「らくおう」

住所:福島県白河市南湖14
電話:0248-23-3356
時間:午前10:30-午後3:30
定休日:火曜日

(青砥)

2015-05-13 | Posted in info 

 

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