光明蕎麦耕房 ~作付けから製粉、製麺までのこだわり~

作付けから製粉、製麺までをご自身で行う、こだわりのお蕎麦屋さんがあります。

福島県東白川郡塙町にある、光明蕎麦耕房さん。

“工房”ではなく、“耕房”という漢字を使っているのは、
畑を耕し、蕎麦を育てるところからこだわっているという想いが込められているためです。

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「ほんものの蕎麦を食べたい。」という想いから始まったという、光明蕎麦耕房さん。

代表の生方光明さんに、お話を伺いました。

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光明さんが勤められていた会社を退職されてから始めたという、蕎麦づくり。

光明さんも、光明さんの奥さんも蕎麦が好きで、もともとは奥さんが蕎麦打ちをしていたそう。

会社を退職してから、奥さんに蕎麦打ちを教えてもらっているうちに、「ほんものの蕎麦を食べたい。」という想いが強くなり、たまたま空いていた4丁歩ほどの畑で蕎麦づくりを試してみたら、上手くいき、そこから本格的に蕎麦づくりを始められたそうです。

無農薬栽培でつくられた蕎麦の実から、混じっている石ころを取り除き、選別し、実を脱皮し、石臼で製粉し、蕎麦粉を打って蕎麦を作るまでを一貫して行っておられます。

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蕎麦は、蕎麦の品種、蕎麦粉の挽き方、打つときの蕎麦と小麦の割合によって風味が違ってきますが、光明さんのこだわりを紹介しましょう。

まず、蕎麦には、香りと弾力あるコシが特徴の、“会津のかおり”を栽培しています。

蕎麦を挽くのは、石臼で。1分間に18回転という低速回転で、石臼の面と面でゆっくりと挽き潰すため、熱が発生しにくく、蕎麦の香りや水分が飛びにくいという挽き方をされています。

そして、蕎麦を打つときに、つなぎの役割として小麦粉を合わせ、その割合によって、十割蕎麦、九割蕎麦、二八蕎麦、七割蕎麦というように呼び名が変わり、風味も違ってくるわけですが、ここでは小麦粉を一切使わない、十割蕎麦がつくられています。

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販売されているのは、生蕎麦、生うどん、蕎麦粉、蕎麦の実、小麦粉、打ち粉。

光明さんの探究心は、蕎麦づくりだけにとどまらず、小麦づくりにも注がれていったようです。

小麦粉の品種は、南東北地方での栽培に適しているといわれ、福島県の推奨品種に指定されている、“きぬあずま”。

蕎麦粉や小麦粉は、塙町や棚倉町の道の駅で購入することができますが、生蕎麦や生うどんは鮮度が命。打って3日以内でないと食べられないので、前もっての予約が必要です。直接のご連絡か、通信販売をどうぞ。

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さて、今では蕎麦づくりを始めて16年が経ったという光明さん。

16年のあいだに、東日本大震災があり、塙町は原発事故の影響による放射能汚染の被害はなかったのですが、それでも毎年、蕎麦粉もうどん粉も、検査に出したのちに安全を確認したうえで出荷されています。

風評被害も少しはあったようですが、東京や茨城県にご贔屓にしてくれるレストランがあったり、年越し蕎麦にと毎年注文してくれるお客さんがいたりと、たくさんの方が注文してくださっているようです。

2013年には、光明さんの息子さんが帰郷し、光明さんの蕎麦を食べることができる、“光明そば”を、棚倉町でオープンされました。

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父がつくった蕎麦を、子が製麺し、調理し、お客さんに提供する。

蕎麦屋の社長としても、父親としても、子どもが帰ってきて自分の蕎麦を使ってお店を開いてくれるほど、喜ばしいことはないのではないかなと、思います。

それでは、次回の記事で、息子さんのお店へ行ってみることにしましょう。

 

 

写真:青砥、稲葉  文:稲葉

データ

光明そば
〒963-5402 福島県東白川郡塙町大字常世北野字水元165番地1
TEL & FAX  0247-43-2389  携帯電話  090-7063-2351
HP  www.koumeisoba.com
MAIL  koumeisoba@kbd.biglobe.ne.jp

 

 

2016-01-10 | Posted in Blog, 生産者紹介 

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